とある小学校教員の独り言

仕事や日々の思ったことをそのままに・・・。

運動会は誰のため?

我が子が、ここ最近不安定でした。妹にあたったり、ママにくってかかったり。

 

原因は、運動会。ダンスの練習が嫌だったらしい。とある日は、号泣しながら「練習嫌だー!」と叫んでいました。

 

我が子の姿を見て、改めて「運動会、嫌な子もいるんだよなあ」と思いました。今まで、運動会の表現の主指導を何度もやってきました。高学年が多いので、ソーラン節、組体操が多かったですね。

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若い時は、「6年生だから、ちゃんとしたものを先生方や保護者に見せないと」と思って、自分に余裕がなくなり、子供に練習を無理強いしていたと思います。いや、していました!本当に反省。我が子と同じように、「嫌だー!」と思っていた子もいるんだろうなあ・・・。

 

運動会が終わると、子どもたちは、たくさんの大人に褒められます。そこで、ある程度の達成感は味わうのでしょうが、本当の意味での達成感はあるのでしょうか。自分で「やりたい!」「楽しい!」と思えていたかどうかです。それさえ持っていたら、本番の結果がどうあれ、子供たちは達成感を味わえると思うし、今後の学習、日常生活にもつながっていくでしょう。

 

ここ最近は、この達成感を味わえるような指導の工夫を心掛けています。まずは子供たちに「やるか、やらないか」の意思を確認します。「毎年やっているから」ではなくて、「本気でやる」かどうか。そこから、学年の運動会実行委員を中心に、表現のテーマを話し合います。それをクラスにおろして、とにかく、なるべく多くの子供を巻き込みます。

 

小学生なので、なかなかアイディアが出ないこともよくありますし、話し合いが進まないこともかなりあります。そこは教師の出番です。子供たちにいくつか選択肢を与えます。そして、「こっちのほうが面白いかも」などとアドバイスをするときもあります。こちら側も「面白くしたい!」「本気でやりたい!」という態度を見せます。子供と一緒に楽しむのです。

 

最近になって、やっと余裕も出てきたのか、楽しんで指導できています。でも、やっぱり嫌な子は嫌なんだろうなあ・・・。徒競走なんて、残酷ですよね。算数のテストの順位は発表しないけど、徒競走は、大勢の人の前で、はっきりと目に見える形で、順位を発表しますからね。そりゃあ、嫌ですよね。

 

感染防止の観点から、「平日開催」「学年ごとの発表」など、参観や開催の方法は変わりました。次は、中身にも目を向けていきたいですね。

 

学校のため?保護者のため?教員の見栄のため?誰のための運動会?

 

本当の意味で、子供たちが達成感を味わえる運動会にしていきたいものですね。