とある小学校教員の独り言

仕事や日々の思ったことをそのままに・・・。

田中まさおさんの裁判から考える ~学校はブラック企業!?~

田中まさお先生の裁判が、話題になっていますね。

すごく大きく取り上げてもらって、たくさんの人に、今の教員の実情を知ってもらえたのは、本当に良かったと思います。田中先生の行動力、勇気はすごいです。感謝感謝です。

 

さて、この「教員働きすぎ問題」。学校現場では、どのように話されているのか。

結論から言うと、「あんまり話されていない」です。というか、「そんな裁判やってたの?全然知らなかった!」という教員が多いです。

自分たちの仕事が、「つらい」とか文句は言うけど、アンテナが立っていないというか・・・。

 

なぜ、こんなことになるのか。それは、「慣れ」だと思います。

独身だった時の僕の1日は、「7時に学校に行き、21時に退勤する」という感じでした。14時間勤務です。6時間オーバー。「いやいや休憩時間あるでしょ?」という人もいるかもしれませんが、休憩時間に、本当に休憩している人を僕は、見たことがありません!

 

それを何年も続けていると、それが普通になり、その人が管理職になれば、そういう学校経営をする。地獄のサイクルの完成です。

 

次から次へと降ってくる仕事、「子供のため」という便利な言葉、誰のためなのか分からない忖度。

 

僕も、この現状は変えないといけないと思うし、このブログも、その最初の一歩です。

 

ただ、多くのTwitterで、この現状を嘆き、田中先生の裁判の判決から「授業準備は5分でいいんだって!明日から、テキトーにやろうぜ!」というつぶやきを見ると、げんなりします。

 

僕が目指すのは、ただ一つ。「授業に費やす時間を確保する」。これだけです。とにかく授業に向けた準備をしたい。子供たちが、「学習って面白い!」と思える授業をしたい。それだけなのです。今の学校は、授業を一番に考えられないほど、いろいろな雑務が多すぎます。

 

初任の子が「教育実習に戻りたい」と言っていました。教育実習は、授業のことだけを考えればいいですからね。でもこれが、本来の教師の姿なんじゃないかなあ、と思います。僕らは、授業のプロで、授業を一番に考えなければいけないんです。

 

授業が面白ければ、学級は安定します。崩壊しているクラスの多くは、授業がつまらないです。学習の魅力を伝えられていないのです。

 

シンプルに、「授業準備」を最優先にすれば、学校現場の改善点は明確になると思います。

そのためには、今の教員の仕事の洗い出しが必要だと思います。全部書くんです!

「欠席メールの確認」「朝会のためのmeet接続」「授業準備」「学年実行委員への指導」「委員会児童への指導」「自分の分掌会議のための資料準備」「大会のための保護者用文章作成」「児童への生活指導」「「まだうちの子が帰ってきてないんですけど・・・」への対応」「秋の行事への学年の話し合い」「研究授業に向けての話し合い」「保護者への電話連絡」・・・。(書いていて嫌になってくる・・・)

 

洗い出し、見直しをする。働き方改革は、ここからですね。すぐには変わらないと思います。何年もかかるんだろうなあ。

 

待っていてもしょうがないので、僕は、授業準備の確保するために、自分で仕事を調整しています。分掌の仕事は、どんどん振ります。「あの人はできないから・・・」なんて考えず、「お願いしまーす!!」と振ります。同じ給料もらってるんだから、同じことしないとね。

 

正直な話、授業準備はいくら時間をかけてもいいと、個人的には思っています。休日にも授業準備しているし。ものすごく楽しいです。授業を苦痛と思ったら、この仕事を辞めるときだと決めています。授業準備を、勤務時間内にできたら、最高だなあ、と思います。

 

まずは個人から、変えていきましょう。それが大きなムーブメントとなれば、本当の意味での働き方改革となるでしょう。

 

さあ、今からまた授業準備です。月曜日も最高の授業を目指します!!