とある小学校教員の独り言

仕事や日々の思ったことをそのままに・・・。

不登校は教員のせい?

全国の不登校は、小中合わせると、かなりの数です。年々増加傾向にあります。

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不登校の原因はそれぞれで、友達との関係、先生との関係、家庭環境など多岐にわたります。起立性調節障害などの病気の可能性もあります。広い視野で、考えないといけません。

 

不登校に対する、僕の個人的な考えは、「来れないなら無理する必要なし」です。その子が登校したいのに、いじめなどが原因で、不登校になった場合は、対応します。大切にしているのは、子供の「登校しようとする意思」です。

これがないのに、周りの大人が騒いで、無理やり登校させようとすると、ろくなことがありません。ちょっと前に、変なニュースもありましたね。

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僕の経験から言うと、不登校の原因のほとんどは、よく分からないです。何となく学校に行けなくなって、長期欠席になり、行きづらくなるパターンが多いように感じます。大人は、それを知っているから、無理にでも登校させようとするんですよね。その気持ちも分かります。僕も家まで迎えに行ったことがあります。

 

でも、なかなかうまくいかなかったですね。結局は進級や進学など、環境の変化や時間の経過が解決に導いてくれました。

僕は「来れないなら無理する必要なし」のスタイルでやっていますが、じゃあ、不登校の子に何もしていないかと言うと、そんなことはありません!ざっと挙げてみますね。

 

○保護者への定期的な連絡○手紙を届ける○カウンセラーとの面談○連携機関との面談○定期的な長欠書類の作成○校内の不登校委員会への参加○校長との面談

 

多すぎです。保護者と繋がりをもつことは必要だと思いますが、それ以外の仕事は、まるで担任が悪いかのように感じてしまいます。特に書類作成!「不登校原因」を記入するところが、必ずあります。分かんないって!そもそも、その子と会ったことがない、もしくは1.2回しか会ってないんだから!まじで無駄。無駄無駄無駄ー!!

 

そして、校長からの圧力。「何とかなんないの?」「○○先生の力で、解決してよ」「移動教室は来れるんじゃない?」「卒業アルバムの写真は撮ろうよ」…。

いや、無理だって。普通の学校に来れないのに、なぜ移動教室に来れると思う?謎です。(まあ、実際に行事だけ来るという子もいるけど)

結局、不登校が多いと学校の評価が下がり、校長の評価も下がりますからね。自分のためで、子供のためではないのです。それに僕は利用されているのです。

 

こういうのが嫌だから、教員は無理にでも登校させようとするのでしょう。本当に、意味がありません。

 

そして、保護者対応もけっこうなストレスになることも。「ずっと女の先生だったので…」「先生が他の子を怒っているのを見て怖いって」

最初は、友好的な感じでも、欠席が続くと、こちらのあら探しをする場合もあります。性別のこと言われてもね。(男の先生というだけで拒否反応。これも差別じゃないの?)

欠席が続くと、親も子もストレスがたまり、それを誰かにぶつけたいのでしょう。それも分かります。でも、僕らはサンドバッグではないのです。

 

コロナ対策でオンライン授業が行われました。今後も学び方は多様化するでしょう。不登校の子も、選択肢が増えますね。集団生活の中で学べることもたくさんあるので、不登校が良いとは言えません。でも、周りの目を気にして、子供が置いてきぼりになるような対策は、意味がないように思えます。

 

いじめなどが原因でないのであれば、「誰が悪い」ではなくて「そういう時期なんだ」とゆったり構えられるような、学校、社会であってほしいです。